誰にも気づかれることなく、ひっそりと息を引き取る。
いわゆる孤独死のことですが、その実態はなかなかに凄惨なようです。
腐乱した遺体。漂う悪臭。飛び交うハエ。周囲には片付けられることなく散乱したゴミの山。
先日、孤独死した方の部屋を片付ける「特殊清掃業者」の方達の記事を拝見させていただいのですが、想像を絶するとしかいいようがありません。
こんな悲惨で物悲しい孤独死ですが、残念なことに年々増加の一途とのことです。
ニュースなどで孤独死の話題を聞くとき、皆さんはどこか遠い世界のことのように感じてはいないでしょうか?
そうでなくとも「孤独死」の話題を耳にして、明日は我が身と考える人はほとんどいないでしょう。
ところで皆さん、1年間を通してどれくらいの方が孤独死されているかをご存じですか?
孤独死については法的な定義づけがなされていないために、正確な統計は出されていないのが実情ですが、ここに孤独死の実態を知る上で参考になりそうな資料がありますので、ご紹介させていただきます。
2012年にニッセイ基礎研究所が公開した資料「孤独死のリスクと向き合う」によると、65歳以上の亡くなられた方100名に対して行ったサンプル調査の結果、全国で年間1万5000人以上もの人が亡くなってから4日以上誰にも発見されることなく放置されているのだそうです。
この年間1万5000人以上という数字、1日あたりに換算すると42人となります。それだけの方が、誰にも発見されることなく悲しい死を遂げているのです。
さらに死後4日以上未発見という条件を死後2日以上に広げますと、年間約2万7000人もの方が孤独死しているという計算に。
この数字はなんと、1時間に3人以上のご高齢者が、孤独死されているという現実をを示唆しています。
恐ろしいのは、この資料の数字。5年以上前のデータなんですよね。
冒頭でも述べたように孤独死の件数は年々増えていっています。一説では、今は年間4万件を超えているそうです。
今後もこの増加傾向は止まることなく、10年後には年間10万件を超すのではないかという試算もあります。
何かと話題になることの多い孤独死の問題ですが、性別ごとにみると圧倒的に男性の方が孤独死する確率が高いそうです。
その数、実に女性の2倍以上。なぜこんなにも男女間で孤独死する件数に開きがあるのでしょうか?
有力な説としては、男性は人生の大部分を職場コミュニティで過ごし、地域コミュニティに参加する時間が少ないため、退職後に孤立しやすく、結果として孤独死しやすいとする説ですね。
この他にも孤独死が発生しやすい環境というのはいくつかあって、
等の条件が重なると孤独死が起きやすいと言われています。
これまでの内容を踏まえると、孤独死を予防するには何らかのコミュニティに所属し、社会との接点を持つことが一番ということが、お分かりいただけるかと思います。
またホームヘルパーなど、定期的に自宅訪問をおこなってくれる業者と提携するのも効果的。
とにかく何かあったときに気づいてくれる身近な他者を作ることが一番のポイントです。
過去には、新聞配達や食料品宅配サービスの職員が異常に気付いたおかげで事なきを得た、なんて事例もあったそうですよ。
見守りサービスの活用も孤独死の防止策として有効です。
人感センサーにより活動パターンを24時間365日見守っていますので安全・安心。
24時間稼働のコールセンターと地域見守り業者との連携で、利用者様が身動きが取れないような緊急事態でも、迅速かつ適切に対応いたします。
また、月一の定期訪問サービスでは、利用者様の日頃の悩みやお困りごとをきっちりとヒアリング。
孤立感と不安を取り除くことで、孤独死発生リスクを軽減します。
現代社会が抱える大問題の一つ、孤独死。